
日曜日の夜遅く、エジプトから帰ってきました。
(最終のひとつ前で家に帰れてほっとしました☆)
ピラミッド、スフィンクス、王家の谷にアブシン・ベル神殿、そして西日の沈むナイル川などなど、見たいと思っていた多くのものを見れたことに正直驚きながらの帰国です。
なんといっても、三大ウザイ国のひとつであるエジプト(ちなみに、あとのふたつはインドとモロッコ)です。
時間通りにいかないのが当たり前の交通機関とか、地元民の何倍、いや何十倍の観光客プライスとか、さらにはバクシーというイスラム教独特のチップの要求もしつこいと聞いていたし、テロに遭遇する可能性だって日本より高いわけで・・・
ならばナゼに行くのと問われても、私に高尚な志などなく、「ただ、そこに行ってみたいから」という答えしかないので、最近は、家族や職場以外には行くことを告げないまま、わりとこっそり行っております(ご近所ではスーツケースの車輪の音を発しないよう持ち上げて移動とか・笑)

さて、エジプトの大方の見所や世界遺産を見れたことは幸いですが、それにも増して、エジプトの人々の熱気や生命力…なんていうのかな、「濃さ」みたいなものに触れたことが印象的でした。
日本で私が住む場所や職場付近や遊びに行くところは、大体において清潔です。
道にゴミがあふれていることもないし、電車もバスも清潔&正確で秩序が保たれています。
エジプトも、きっとエジプト的な秩序はあるのでしょうが、私からしてみると、ほぼ「混沌」(笑)
しかし、最初は戸惑い疲労するその「混沌」が、徐々にイヤじゃなくなってきて、素晴らしい古代の遺跡よりも、結果的にゴミが散乱した街中や、ハエが飛び交うスーク(市場)や、そこに集う人々が強く印象に残ったりしています(笑)

印象に残ったといえば、とある韓国人青年のことも記しておこう。
今回の旅も、ほぼ、ひとりで行動していたのですが、アスワンで一日だけ現地ツアーに参加しました。
そのときのメンバーは、日本人の私、韓国人青年、アメリカ人青年、オランダ人紳士、オーストラリア人カップルの6名でした。
アメリカ、オランダ、オーストラリアの4名は英語ネイティヴで、ペラペラペーラとものすごく早いスピードで会話を楽しんでいるのですが、私はところどころ聞き取るだけで精一杯。
すると、私よりは英語ができる韓国人青年のウォンサン君が、私を気遣い、彼がわかる範囲で訳してくれるのが有り難かった。
英語ネイティヴ4人にとっては、ふつーのスピードなわけで、この人たちもそれなりに気を使ってくれて、嫌な思いをすることなく楽しみまして、ツアーのあと、ヌビア人ガイドさんと共に飲みにいこうということになったのです。
ちなみに、ホントはお酒禁止のイスラム教の国なんだけど、観光客用レストランや酒屋にアルコールおいてます。
さて、韓国人青年ウォンサン君がトイレに立ったとき、他のテーブルのエジプト人から「どこからきたのか?」と話しかけられてました。
彼は「South Korea(韓国)」と答えたのにもかかわらず、「おまえの国にはヘンなヘアスタイルの奴がいるよな?」と、親しみを込めてではなく、あきらかに、からかい口調で言われておりました。
その少し前、彼はツアーで自己紹介をしたとき、「Koreaから来ました。North Koreaではなく、South Koreaからですよ。お間違えなく☆」と言って、皆を笑わせてくれていました。
「ヘンなヘアスタイルの奴」というのは、金正恩(キム・ジョンウン)のことだと思います(うん。エジプト人がみてもヘンなんだな!)
ウォンサン君は、一瞬、表情を固くしましたが、すぐ、にこやかに「それはNorth Koreaでしょう?僕の国はSouth Koreaですよ」と軽く受け流しておりました。(見事な振る舞いだと思うよ、ウォンサンくん☆言いたいことはあったかもしれないけど、心ない酔っ払いにはそのくらいの返しが最善と思うもん)

国の違いの話題としまして、こんなこともありました。
エジプトでは、アジア人とみるとたいがい「ニーハオ」とか「チャイニーズ?」と言われ、「どこから来たの?」と訊ねられれば「日本からよ」と答え、そうすると、「日本人はグッド☆」とか言われることが多かったのね。
中国人だとあからさまに侮蔑的態度をとる人も、日本人というと「日本はいいよね~☆」と、がらっと態度を変えてこられる場合もあった。
あと、びっくりしたのが、小学生や中学生くらいの子供たちに、一緒に写真を撮ってくれと隣に並ばれることがたくさんあった。
私とツーショットを撮りたいって意味がわからなくて、すべて断ったけど、アブシンベルで会った日本人青年に「一緒に写真をって、どういうこと?」と聞くと、「外国人との写真をコレクションにしてるみたいだよ」って。
観光大国のエジプト、外国人なんて珍しくもないと思うのだけど、子供たちが「ツーショット写真自慢をしてる説」は本当のようだ。
そして、エジプトの大人たちが日本人を好意的に見ているのも本当のようだ。
たぶん、日本製品の信頼度とか、おとなしい国民性だからかな…
だからといって、嫌な雰囲気で「Chinese?」と言われるたびに、「No I'm Japanese.」と答えるのも、それはそれで中国人に対して失礼だよなという想いも頭をよぎったりして。
この「中国人か?攻撃」には、面倒なので無言で通り過ぎるようにしていた。
けど、金銭目当ての親切の押し売りや、しつこい客引きに関しては、ふだんしたことないような強い態度で拒絶しまくりました。
でも、たまに、見返りを求めない親切なエジプト人もいたりして、その見極めがけっこうな疲労となりました(笑)
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