
月・水・金・土だけ開催されている「エンカンテスの蚤の市」
地下鉄1号線のGLORIES駅から地上に出ると、観光客は見当たらない。地元の人に場所を訊ね、人通りの少ない道を5分弱で到着。
そこは本当の意味での蚤の市。
パリなどの観光客向きのそれとは趣の異なる生活感ありありのガラクタ市。

もちろん、アンティークなお宝も埋もれているかもしれないけれど、あまりの雑多さに探す気分になれず…なんてったって、山積みされた衣料とかスポンジ(ケーキじゃなくて、クッションや寝具の中身のやつ)とか、大量のコンセントとか、100円ライターとか、ビデオとか…地元の人が生活必需品を安く仕入れるための場所なんだと思います。
すごい混雑ぶりで、売る方も買う方も真剣度が半端じゃなく、蚤の市で日本人に人気の雑貨を買い付ける人ってホントすごいよなぁと思いました。ワタシはそういう方々が仕入れてきたモノを日本で購入させてもらう側で十分、こういったマーケットでは、雰囲気のみ体感できればokと思いました(笑)
人々の売買のパワーを楽しみ、1セント支払い有料トイレを利用し、そそくさに次の目的地であるサグラダファミリアへ行こうとその場を離れたのでした。

さて、GLORIES駅に戻る途中の道で、地元民らしき30代くらいの男性から声をかけられました。会釈だけして足早に通り過ぎようとしたのですが、満面の笑みを浮かべスペイン語で何やら話しかけてきます。
私は英語でサグラダファミリアへ行くつもりだと言うと、彼はさらに話を続けるのですが、私にはチンプンカンプン。
駅への道もサクラダファミリアへの行き方もわかっているので、私はひとりで行けるから、ご親切はありがたいけど、じゃあねと、英語で言ったんだけど、たぶん伝わってなくて、なんか着いてくるのです。
彼も同じ方向で、親切心から一緒に行こうとしてるのかな?と思いつつ、どうも親切心が過ぎるような…
GLORIES駅からは1号線でひとつめのCLOTに行き、2号線に乗り換えSAGRADA FAMILIAに着くのですが、彼はこのまま1号線でSAGRERAへ行こうと路線図を指差すのです。
SAGRADA FAMILIAとSAGRERAは似てるから彼は何か勘違いしてるのかな?と思い、私も路線図を指差し、SAGRADA FAMILIAへ行くから、じゃあね。とCLOTで降りると、彼も降りてきて、私は2号線に乗り換えようとしてるのにホームのベンチに座るようそくされ…
聞き取れるのは、たぶんワインのことである「vino」と、数字の1である「uno」。身振り手振りから、やはり、このまま1号線でSAGRERAに行きワインを飲もうと言ってるような????
お金なんかもってそうにない、ジーパンとジャケット姿の小汚い恰好のワタシに、彼はなぜそこまで興味を持ったのかは不明ですが、ともかく私は、サグラダファミリアへ行くからと2号線に乗り換えるため階段を駆け上がると、彼も追ってきて。
そのへんで、やっと彼はあきらめたようだけど、ハグ&キスで別れの挨拶ときたもんだから、あわてて顔をそらし頬へのキスにとどめたら、それじゃダメだとまたキスされそうになるので、きっぱりと「日本人にはこれが限度!」と口と態度で表し(って、口調はきっぱりだけど日本語ってのが情けない…)、ホームに入ってきた電車に飛び乗ったのでした。
熟女フェチだったのか、度が過ぎる親切な人だったのか…謎の残る出来事でした。
最近のコメント