新薬のこと
写真はギリシャの薬屋さんのキュートな看板☆
さて、1年ほど前、C型肝炎の治療のため入院し、インターフェロン第一回目の投薬後、副作用の影響で二回目以降ができず、その治療は中止しておりました。
今年の春以降、インターフェロンが合わない患者に向けての経口薬での新薬治療が国の助成の対象となり、私も9月末から新薬での治療を開始しました。
このお薬、副作用がほとんどなく、国内の臨床試験では患者の96%が治癒するという画期的な薬で、12週間・毎日一錠(プラス他の経口薬を一日三錠前後を併用)服用します。
副作用は人それぞれとは思いますが、私の場合、ホントにまったくといっていいほどなく、入院する事もなく毎日通勤も続けております。
12週間、つまりは3ヶ月間飲み続ける治療ですが、なんと!ひと月ほどで「C型肝炎ウィルスは検出されず」との有難~い検査結果が出ました!(とはいえ、念のため3ヶ月は飲み続ける治療方針のため、あと数週間は毎日服用します)
この有難いお薬のこと、このブログに書くことを躊躇してしまうほど、とっても高額です。
1錠の薬価はなんと6万ちょっと。
12週間服用すれば、治癒までに要する薬剤費は併用薬を含めて約546万円。インターフェロンを使った治療の薬剤費は約223万円なので、倍以上に相当するのですが、それが今年の春以降、医療費助成の対象となり、患者が負担するのは月額最高2万円なのです。
助成の大部分は国民が負担する税金や健康保険料で賄われているので、なんだかいろいろな方にすみませんという気持ちにもなります。(いや、ほんと。皆様の税金で治療することができているのです。アリガトウゴザイマス)
さて、このお薬はアメリカ製で2週間分・つまり14錠入がボトルにはいっております。
ボトルひとつの値段は6万円×14なのですから、はじめて薬を受け取り、電車に乗ったときは、落とさないように、失くさないようにと、超ドキドキしました。
さらにはこのボトル、チャイルドロックなる仕様で、はじめての服用時、開け方がわからず、ひじょーにあせりまくりました。
慣れれば簡単に開けられるようになるのですが、仕事に遅れちゃう!ってくらい、開け方に四苦八苦。結局ネットで調べたくらいです(笑)
さてさて、このお薬、私の負担額は軽いけど、そもそもどうしてこんなにも高額なのかなぁ、なんて話を職場でしたところ、上司がこんなことを言ってました。
「C型肝炎は、肝硬変や肝臓ガンになるリスクが高い上に、他の人に感染するリスクというのもあるので、世界的に根絶を目標としているであろう。
そうすると、莫大な研究開発費がかかっているであろうにもかかわらず、やがて治療薬を使わなくなる日がくる。そのため、高額な値段設定となるのではないだろうか。」
↑という、上司の見解に私もすごく納得したのでした。
他の病気で苦しんでいる方もいらっしゃる中、C型肝炎の治療が助成の対象となっていることに、もしかしたら不満をもたれている方もいらっしゃるかもしれないと思うと、なんとなく書きづらかった新薬治療のコトなのですが、私は日本に生まれたことで、この治療を受けられ、たぶん間違いなく完治できそうなのです。
なので、日本政府にお礼を言いたくなり、こういうこと、ちゃんと書いて伝えようと思い、記事にいたしました。
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