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通訳ダニエル・シュタイン

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リュドミラ・ウリツカヤ著「通訳ダニエル・シュタイン」を読み終えました。
といっても1週間以上前に読み終えていたのだけど、気になる部分を読み返したりしていて、けっこう長く楽しみました。
読書でここまでの満足感を覚えたのは久しぶり!
私にとってのベスト5にはいるくらいの大事な本となったのでBookOffには持っていかないことに決定!(笑)

この小説は珍しい手法で書かれていて、というのは複数の人の手紙や日記、書簡、インタビュー、覚書、新聞記事などで構成されていて(しかも時系列ではなく!)、まさに資料のコラージュでできた本なのです。

だからといって読み辛いということはなく、むしろ、途中で切れた出来事がここで繋がるんだ!と言う読み方が出来るので面白かったです。

タイトルの通訳ダニエル・シュタインは実在の人物で、ユダヤ人でありながらナチで通訳を務め、ナチスに殺されるはずだった300人の逃亡を助け、その後カトリックの神父となり、イスラエルへ移住するのです。

ナチスでの通訳時代がメインかと思いきや、イスラエルで異なる民族・宗教間の橋渡しとなる意味においても「通訳」だったことが心にずしんときました。

ヨーロッパにおけるユダヤ人のこと、ユダヤ教と西方教会・東方教会のことや、イスラエルやアラブ社会のことなど、これまでの断片的な知識がわずかではあるけれど繋がりをみせ、ストンと私の中に収まったことも大きな収穫です。

テキスト(録音テープも)をコラージュするという手法にもかかわらず、主人公ダニエルは生き生きと描かれ、その魅力的な人物像は心地よく、また、彼の宗教観も私にとって理解しやすく、勝手に「うん、おんなじ、おんなじ!私もそう思っていた!」と共感できたことも、複雑な題材なのにすっきりとした読後感を味わえた一因だと思います。

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コメント

お久しぶりです!
すっごい読んでみたい本です。
英語で...読むのは絶対無理そうなので、
日本に里帰りしたときに探してみようと
思います!

投稿: puppy | 2014.03.03 01:40

puppyさん

好き嫌いの分かれる本かと思います
アマゾン中古でも安いのがあまりないので、図書館で借りるのが一番お勧めかな

投稿: whoko | 2014.03.03 16:59

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