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アゴタ・クリストフ 三部作

110606agota

ふと手にしたハヤカワ文庫の「悪童日記」。
期待せずにパラリパラリと目を通しただけなのに、不思議な魅力に引き込まれてしまったのです。

アゴタ・クリストフというハンガリー出身の作家が、フランスに亡命後、後天的に取得したフランス語で書き上げた文体のぎこちなさがかえって面白さとなっているのですよ。

戦時下の田舎町で魔女のようなおばあちゃんに預けられた双子の少年が、したたかに自立していくさまを、作文を書くように「ぼくら」がノートに綴っていく形式(原題はLe Grand Cahier「大きな帳面」)と、たどたどしい文面がマッチしているのです。

そして、戦時下の波乱万丈のエピソードにもかかわらず、感情を廃し出来事を記録するという形式で構成されていることも、この本をかなり面白くしていました。

「悪童日記」以後、「ふたりの証拠」「第三の嘘」をあわせて完成させた三部作となっており、「悪童日記」を読んだら、続きを読まない訳にいかないじゃないという気分になってしまい、速攻書店で買ってきて読むのだけど、いい意味での裏切り感がすごい!

え?え?ええええっ???!!!!…そうきたか!…ってかんじ。

もうね、1回読んだだけじゃわからなくて、この3部作を何回も読み返し・・・実は最初、文庫本3冊一気買い、つまらなかったらもったいないなぁ・・・という想いもなくはなかったのだけど、結果的に、モトはしっかりとりました(笑)

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コメント

何の気なしに手に取った本が
想像以上に良くて、面白かったときには
とっても嬉しいですよね。
私は子どもと2週間おきに図書館に行くのですが、
タイトルに魅かれて何の予備知識もなく借りてきます。
もちろん、あまり面白くないのもありますが、
中には予想以上に良くて、「当たり!」も
あると、とっても得した気分です☆

投稿: kotokoto | 2011.06.06 10:45

■kotokotoさん

はい!
期待以上に面白いと、生きててよかった。この本と巡り会えてよかった!という気分になれますよね

>図書館

私も時間が出来た今日このごろ。
図書館にも行ってみようかな

投稿: whoko | 2011.06.06 16:38

Whokoさん

この三部作、読み始めたら先が気になって途中で止められないですよね。
数年前に友達に貸してもらったのですが、一気に読んでしまったことを思いだしました!

なんとも不思議な読後感というか、あまりない感じだからか、とても面白い本ですよね。

投稿: Napo | 2011.06.06 21:22

■Napoさん

おお!Napoさんも読まれましたか
はい。まさに「あまりない感じ」でした。
「悪童日記」を読みながら、もしや?と薄々感じていたことが、「二人の証拠」で、あれ?やっぱし?と思い、「第三の嘘」では、頭の中が整理できなくなっちゃて、、、何度も読み返した次第です
でも、読み返すことが苦にならなかったのは、作品の面白さにはまったんだと思います

投稿: whoko | 2011.06.07 14:34

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