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踏んだり蹴ったり笑ったり

Kasa山手線が長時間ストップしていた4月24日のこと。
夕方から復旧したとはいえ、ホームにあふれかえる人の多さに、遠回りだけれど帰りは地下鉄にした。
とある制作依頼の材料がなくなり、それを調達する目的もあったし。
しかし、乗換のたびに探すも入手できず、どっと疲れが増しつつ、自宅のある最寄り駅に着く。
すると、なんだか怪しい空模様。
「あれ?今日、降水確率低かったはずじゃ?」と思いながら駅を出て、目的の材料探しと夕飯の買物をする。

お店を出るとポツンと大きな雨粒が。本降りにならないうちに帰ろうと、急いで地下道に入った。
この地下道は線路をはさんで駅の反対側に出れるようになっていて、30秒もあれば出口に着くのだけど、そのわずかの間に雨はスゴイコトになっていた!
目の前の駅ビルで傘を買おうとも思ったけれど、傘を持っている人も雨宿りにこの地下道に入ってくるぐらいの豪雨。実際、傘など役に立ちそうもなく、しばらく雨宿りをするも、雨足は弱まる気配なし。

今日は動かない山手線と急な豪雨で踏んだり蹴ったりの人がたくさんいるんだろうな。
そのうえ上司に怒れたとか、得意先と上手くいかないとかなんて人もいるんだろうな…こういう思考回路になってるのは、無駄足になった材料探し(今日だけで5件も店を回ったのに!)や、納得できないもろもろのことで、精神的疲労モードに入っているから。

半ばヤケクソで「ええぃ!走っちまえ!」と、買物した二つのレジ袋の中身をひとつにまとめ(雨対策にしようという目論見)、地下道を飛び出した。
駐輪ビル前にも雨宿りをしている人がいて、走り抜けようとしたそのとき「あ!これ貸してあげる!」と声がかかった。
足を止めると、娘と同級生のMちゃんの母Kさん。
「すごい降りだわね。娘に傘を持ってきたのだけど携帯が繋がらないし、よかったらどうぞ」と、傘を差し出してくれた。

気持ちがね、ファ~とした。暖かいお風呂で、かたくなったカラダがほぐれていくカンジ。
気にかけてもらったことも嬉しかったけど、それだけじゃない。
大雨の中、家族のために傘をもって迎えにくる彼女の行為に暖かさを感じたの。
彼女だって昼間は仕事をしている。きっと夕食の支度を終え、ほっとしたときの大雨だったんじゃないかしら。

アタシだったら、迎えに行くかな?
アタシ自身、迎えに来てと言わない(言えない)性格だし、家族にしても「傘を持ってきて」と、ワタシに気軽にいえないかもしれない。
ジブンノコトハジブンデ…で築いてきた家族関係。裏を返せば、甘えて拒否されるのが怖いから。

でも、傘を差し出されたときの安堵感。嬉しいモンなんだね。
小学1年の頃、一度だけ母が迎えに来てくれたことを思い出した。それからすぐ母は亡くなっちゃって、2回目以降がなかっただけに忘れていたよ。その嬉しさを。

Kさんに会ったことで、思わず笑みがこぼれてね、つい余計なことを言っちゃった。
「人通りの少ない道になったらコレかぶって帰ろうと思ってたの」と、中身を除いたレジ袋を見せちゃった(笑)

傘を借り、家に着くと、夫が「たいへんだったね。迎えに行ってあげればよかったね」と。
ちょっとキマヅイ日々が続いていただけに、いえいえその気持ちだけで、その一言だけで嬉しいよ。
「Kさんと偶然会ってね、傘を貸してくれたの。Kさんが女神に見えたよ!」「そうそう!美味しそうなお刺身買ってきたから、すぐご飯にするね」
昨日までのギクシャクした空気がウソのよう。きっと土砂降りの雨で悪意も流れていったんだね。

さて後日談。
Kさんの娘Mちゃんとは、駅へ向かう道でよく会うの。
今朝も遭遇したので「ホント、いいお母さんだね~あの雨の中、傘をもって迎えにきてくれるなんて。おかげでオバサン助かっちゃった」「いえ、そんなコト」などと道すがら微笑ましい会話。ところが…

「オバさん、レジ袋かぶって帰るつもりだったんだって?」

なんだよ。伝わってんじゃん。オモシロ話、忘れないとは、さすがKさん。
でも、電車の中でお嬢さんから、お宅のオモシロ情報たくさん仕入れましたよん!
つか、朝の満員電車の中ですから、アタシだけじゃなく・・・かなりの人に知れ渡ったかも!(笑)

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